,こんにちは。宇宙の旅人Xです。
今回は、人工衛星の基本知識について解説していきます。
この記事を読むことで、人工衛星の定義、種類、高度などについて理解することができます!
人工衛星とは?
人工衛星とは、通信や地球観測を行なうために、人々の手によって作られた人工物が宇宙に打ち上げられ、地球の周りを移動する機械のことを指します。
現在、何千もの人工衛星が地球を周回しています。 気象学者が天気を予測したり、ハリケーン(台風)を追跡するのに使用されたりしています。また、世界中の衛星放送や電話などの通信にも使用されています。
さらに、20を超える衛星のグループが全地球測位システム(GPS)を構成し、人々の正確な位置を把握するのにも役立っています。
ちなみに、「衛星」というのは、2つの意味があります。
1つは、惑星の周りを公転している天体のことです。つまり、地球は太陽の周りを回っているため、衛星と言えます。 (地球は、太陽の衛星である。)同じく、月は地球を周回しているため衛星と言えるのです。(月は、地球の衛星である。)
2つ目は、「人工衛星」の省略された言い方です。
具体的に説明すると、秒速7.9km (時速約28,000km)を超えると「人工衛星」になります。
この早さに到達すると、人工衛星は、「地球の引力から飛び出そうとする力」と「地球が引きつける力」がつり合い、落下せずに地球のまわりを周回することができるのです。
人工衛星の種類
人工衛星は、自分がどこにいるか分かるGPSや衛星放送、気象観測衛星などが存在します。
人工衛星の一覧は以下になります。
- 技術開発・試験衛星
- 科学衛星
- 通信・放送衛星
- 気象・地球観測衛星
- 測位衛星
- 宇宙実験衛星
- 軍事偵察衛星
など、様々な人工衛星が存在します。
豆知識 世界初の人工衛星は何か?
1957年にソビエト連邦によって打ち上げられた「スプートニク1号」です。
人工衛星が飛行している高度は?
人工衛星は、その種類によって高度が異なります。
図を使って説明していきます。
静止衛星とは、赤道上空の高度約36,000キロメートルの円軌道を周回(速度約3キロメートル/秒)する軌道にある人工衛星のことです。
静止衛星の地球を回る(公転する)周期は、地球の自転周期と同じ約24時間です。
地上から見ると常に「静止」しているように見えるため、「静止衛星」と呼ばれ、気象衛星や通信・放送衛星などに広く使われています。
高度1000㎞以下の軌道のことを低軌道(LEO)といいます。
高度400㎞では、国際宇宙ステーション(ISS)が周回しています。観測条件(天気、日時)がそろえば、地上からでも肉眼で見ることができます!
と言っても、肉眼では国際宇宙ステーションの形は見えません。高速で空を移動する光が見えるくらいです。
より詳しく人工衛星の軌道について、こちらの記事で解説しました。
人工衛星はどのように地球を回っている?
ほとんどの人工衛星はロケットで宇宙に打ち上げられます。
衛星は、地球の重力の引き力と速度のバランスが取れているときに地球を周回します。 このバランスがなければ、衛星はまっすぐに宇宙へ飛んだり、地球に落ちたりします。
また、衛星は、異なる高さ、異なる速度で、異なる経路に沿って地球を周回します。 最も一般的な2つのタイプの軌道は、「静止」と「極」です。
静止衛星は、赤道上を西から東へ移動します。 それは地球の自転と同じ方向に移動し、同じ速度で移動しています。なので、 地球から見ると、静止衛星は常に同じ場所の上にあるため、静止しているように見えるのです。
極軌道衛星は、南北方向に極から極へ移動します。つまり、北極と南極を通る軌道で周回しているのです。
人工衛星の速度は?
人工衛星の速度は、地表からの高度によってちがいます。
例えば、高度500㎞の位置では、人工衛星の速さは、秒速7.612㎞です。
高度35,768㎞の位置(24時間で地球を1周できる軌道の高度)では、人工衛星の速さは、秒速3.075㎞です。
高度40,000㎞の位置では、人工衛星の速さは、秒速2.932㎞です。
つまり、24時間で地球を1周する軌道の高度は約36,000㎞ですが、これより内側の軌道では地球の自転よりも速くなり、外側では遅くなります。
また、人工衛星が地球を1周する時間を「周期」(しゅうき)といいますが、円軌道の場合、高度が高ければ高いほど周期は長くなります。
(図 JAXA 宇宙情報センター)
宇宙情報センター / SPACE INFORMATION CENTER トップページ「宇宙情報センター」は、人類と宇宙への関わり合いを大切にしながら、さまざまな情報をどんどん吸収して、みなさんにお伝えしていきます。
人工衛星はお互いにぶつからないの?
基本的には、人工衛星がぶつかり合うことはありません。
なぜなら、 NASAやその他の米国および国際機関は、24時間365日、人工衛星を追跡しているからです。
また、人工衛星が打ち上げられると、他の人工衛星を避けるように設計された軌道に配置されるため、衝突が発生することはまれです。
しかし、軌道は時間とともに変化する可能性があります。 そして、より多くの衛星が宇宙に打ち上げられると、衝突の可能性が高まります。
(過去には、わざと人工衛星を衝突させ、破壊する行為が行われたこともあります。)
まとめ
まとめると、
と、なります。
参考資料
宇宙情報センター / SPACE INFORMATION CENTER トップページ「宇宙情報センター」は、人類と宇宙への関わり合いを大切にしながら、さまざまな情報をどんどん吸収して、みなさんにお伝えしていきます。What Is a Satellite? | NASA Space Place – NASA Science for KidsA satellite is anything that orbits a planet or a star.
コメント
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[…] 人工衛星の種類や高度、速度などの基本について徹底解説!こんにちは。s… 地球観測衛星の軌道の種類と活用例について超分かりやすく解説!今回は、地球観測衛星の種類とその用途について解説していきます。人工衛星の中でも、地球の環境や資源を観測することに特化した特徴がある人工衛星。地球観測衛星には、多種多様な種類が存在するのです。この記事を読むと、地球観測衛星の基本とその種類について理解することができます。spaceboy1346.com2020.06.23 人工衛星の軌道の種類について超分かりやすく解説!今回は、人工衛星の軌道の種類について、図を使いながら超分かりやすく解説していきます。人工衛星の軌道は、使用したい目的によって打ち上げられる高度が違います。それらが理解できるように、イラストを用いて解説しています。参考にしながら、文章を読むことでより理解することができると思います。spaceboy1346.com2020.06.27 […]